ささやかなこだわり

更新開発ストーリー

どうしてそんなところにこだわりを持つのだろう――。ほかの人が気にしないこと、気づかないことを徹底的に追求する人がNitto社内には少なくありません。安全性が最優先という遊具メーカーゆえの宿命なのでしょうか。

溶接を施したりパーツを組み立てたり、なかでも実際に遊具づくりを行う製造部の社員にこうした傾向が強いようです。例えば、ある者はぶらんこのシートを吊るす鎖「ぶらんこチェーン」に対して、自分なりの‶約束事〟があると言います。

「チェーンのつなぎ目があるでしょ? これが右なら右、左なら左といった具合に、全部同じ方向を向くようにしています」
他部署の社員が聞いても話がピンとこないこだわりです。そこで実物を使いながら説明をしてもらいました。チェーンとはこちらのこと。公園ではお馴染みの、いわゆるぶらんこを乗る際に掴む銀色のチェーンです。ところで、つなぎ目ってどこにあるのか分かりますでしょうか。

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(こだわりのチェーンの「つなぎ目」)

よく見ると、チェーンの1つひとつの輪にわずかな凹凸があります。写真では輪の右側の中央にあります。ただ、本当にじっくり見ないと分からないレベルであり、Nittoの技術力と丁寧な仕事ぶりが見て取れます。「すべてが同じ方を向くようにしている」とはこの凹凸のこと。確かに写真ではきちんと右向きで揃っています。

「本当は同じ方向を向いてなくても全然問題ないんですよ。チェーンとしての性能は変わらないし、子どもの遊び勝手も変わらないし、材料の寿命も変わりません。実際、まったく気にしない社員もいるけど、ボクは全てが同じ方向を向いていた方が何となく好きで、昔から必ずそうしてます」

チェーンへのこだわりを説明しながら当の本人が苦笑しているのは、その約束事に合理性がないことを承知しているからです。分かっているけど続けるのは、仕事をするうえで重要な「ルーティーン」だからでしょう。

野球選手のイチローのルーティーンは有名ですよね。試合の開始時間から逆算して寝る時間を決め、朝は必ずカレーを食べるそうです。生活には少々不自由な感じがしますし、効果のほども分かりません。しかし、これらを日々やり抜くことで、彼はメンタルが安定して素晴らしい仕事ができたのでしょう。つまり、こだわりとは仕事に対するプロフェッショナル精神なのです。

チェーンにこだわりを持つ社員は、やはり苦笑しながらこんなことを言います。
「こだわりを持っているのは別にボクだけではありませんよ。ボクの場合はぶらんこチェーンだけど、工場にはいろんな社員がいて、その多くがほかの人から見れば『何だそれ?』というこだわりを各自で持っています」

社員のこだわりが強ければ強いほど、集まれば集まるほど、製品への愛情は深まるもの。
ささやかなこだわりを愛そう――。
これがNitto流の遊具づくりなのかもしれません。

もしNittoのぶらんこに乗る機会があれば、ちょっとだけチェーンを気にしてみてください。
「つなぎ目は揃っているかな?」


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