都心の公園を知り尽くした営業――「営業部 瀧沢隆」

優秀なセールスパーソンには様々なタイプがいます。言葉巧みにお客さまの心を開く者もいれば、個性的な性格を可愛がられたり、誠実な人柄が好かれたり、いずれにしても人より抜きん出た‶魅力″があることは確かです。

「懐かしいですね。13年ぶりだけど瀧沢さんのことはよく覚えています。ぜひまた一緒に仕事をしましょう」
家業を継ぐため一時は会社を離れたものの、古巣であるNittoに戻った途端、再びお客さまから愛され続ける社員がいます。それが営業部の瀧沢隆(61)。

普通、会社を13年も離れればお客さまから忘れられてしまうもの。ところが、瀧沢はそんなブランクをものともせず、それどころか「何かあれば瀧沢さんに」と言われるほどの大きな信頼を得ています。

なぜ瀧沢は、13年もの間、お客さまの心に残っていたのでしょう――。言い換えれば、彼のセールスパーソンとしての魅力はどこにあるのでしょう。今回は「魅力的な営業の職人」のお話です。

新宿で圧倒的なシェアを誇るセールスパーソン

Nittoの営業部門はエリア毎に分かれています。例えば東京なら、いくつかの区を同じセールスパーソンが担当しています。瀧沢が担当するエリアは「新宿」「港」「渋谷」「千代田」の4区。まさに都心の公園が中心となります。

「とにかく都心の公園は狭いんです。ビル街のなかにあるかと思えば、住宅街にひっそり佇んでいたり、電車の高架下にあったり、どの自治体も土地の有効活用に工夫をこらしています。公園が狭いと、設置できる遊具の数も限られるんですよね。だからボクの場合、担当エリアにある公園の遊具はほとんど頭のなかにインプットしてます」

微笑みながら、人差し指でトントンとこめかみを叩く瀧沢。聞いた人はさぞビックリするでしょうが、実際に彼は「どの公園にどんな遊具があるか」を1つひとつ記憶しているのです。仕事柄とはいえ、その記憶力と向上心には驚きます。ただ、彼はむやみに覚えているわけではありません。すべてはお客さまのためと語ります。

「今の公園もちろんだけど、例えば20年前の遊具とか公園の様子まで覚えています。すると、お客さまから遊具のご依頼をいただいたとき、『あの公園のブランコはこういうタイプだったな。新型ブランコに入れ替えてもいいけど、スペースの有効活用を考えるなら、別の遊具も喜んでもらえるはず』みたいな感じで、パパパっと頭のなかにイメージが浮かぶんです。要は、お客さまのご要望に応じて、『どこの公園にどんな遊具が合うか』をすぐに提案できるんです」

忙しい自治体の担当者にとって、瀧沢はさながら‶遊具のデータベース″なのかもしれません。過去から現在の遊具を知っているだけでなく、公園の特性まで熟知しているのなら、これほど頼りになるセールスパーソンもいないでしょう。新宿に設置されたスタンダード遊具の大半をNitto製品が占める、というエピソードにも頷けます。

ところで、行政サービスが自治体によって異なるように、公園の遊具もまた自治体によって異なるそうです。例えば、瀧沢が担当する新宿は、Nittoが世界で初めて開発した球形の回転式ジャングルジム「グローブジャングル」がかなり多いとか。

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(子どもが大勢で遊べる遊具「グローブジャングル」)

「グローブジャングルは大勢の子どもが一緒に遊べます。遊具に乗る子がいれば、それを回す子もいます。みんなで協力したり競ったり、遊びながら自然と冒険心が養われるんです。こういう元気な遊具こそ大切と考えるのが新宿なんです。もちろん、ほかの自治体もそれぞれに個性があります」

お客さまの個性、さらには遊具に対するニーズをしっかり捉えて、ご提案する。セールスパーソンとしての瀧沢の魅力の1つは、経験に基づく圧倒的な知識と、それを活かした提案力かもしれません。

財界人との交流で培ったコミュニケーション力

家業を継ぐため13年間、Nittoを離れていた瀧沢。じつは社内にはこの話を知らない者もいます。というのも、時代はかなり遡ったバブル期のことだからです。当時、瀧沢家は東京・虎ノ門という超一等地において雀荘を経営していました。振り返ると、この貴重な経験こそが彼の‶魅力″に深く関わっているようです。

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(13年間、日曜・祭日以外は働きづめだったマスター時代)

「バブル時代、しかも虎ノ門ということもあって、うちのお店にくるのは高級官僚や経営者や大企業の幹部など一流の人ばかりで、言わばサロンのような空間でした。話をするだけで刺激になりますし、また立振る舞いや遊び方まで含めて勉強になった13年間でした」

瀧沢は懐かしそうに笑います。マスターとしての仕事、そしてバブル期の活気あふれる雰囲気を思い出したようです。優秀なセールスパーソンは、トーク力やプレゼン力など何らかの魅力を持っているものですが、往々にしてそれは学ぼうと思って学べる類のものではありません。

瀧沢もまたマスターとして働くうちに、知らない間に一流のビジネスパーソンから多くを学び、それが彼の魅力になったに違いありません。だからこそ、13年ぶりにNittoに戻ってきた際も、すぐに現場に戻って活躍することができたのでしょう。

ここ数年、一度会社を辞めた社員を呼び戻す企業が増えています。「優秀な社員だから」「即戦力が欲しい」などが主な理由ですが、瀧沢のように‶新たな知見を古巣に持ち帰る″ことも大きなメリットかもしれません。

都心ならではの公園とは?

瀧沢が担当する営業エリアは、まさに東京のど真ん中。狭い公園が多く、設置する遊具はぶらんこやすべり台などのスタンダード遊具、もしくは小さめのコンビネーション遊具がメインとなります。地域の特性に合わせた提案が活きているわけですが、都心ならではの特徴もあります。

「都心の場合は‶公園自体″にお金がかかっています。土のままでなくゴムチップを敷いたり、野良猫などが侵入しないよう、周囲をフェンスで囲ったりする公園もあります。また住宅街に隣接している公園も少なくありません。こうした場合は騒音対策が必要なケースもあるため、例えば鉄板のうえにポリエチレンを設置するなど、住民のみなさんのために工夫をしています」

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(都心ならではの「騒音対策」)

もう1つ、都心ならではの特徴があります。それは‶維持管理がしやすい遊具″が望まれること。ぶらんこやすべり台といったスタンダード遊具がまさにそうで、これはNittoにとって大きなアドバンテージになっていると、瀧沢は自信を見せます。

「昔から地道にスタンダード遊具をつくってきたおかげで、『ニット製品は壊れにくい』『ニット製品は長持ちする』という企業イメージが、とりわけ都心の自治体には根付いてます。もちろん、ボクの営業エリアもそうなんですが、スタンダード遊具は都心に向いており、また公園ニーズに合致しているということです」

とはいえ、新宿にグローブジャングルが多いように、ユニークな遊具を求める声もたくさんあります。つい先日も、ドラマのロケ地として有名な渋谷の公園に、瀧沢は面白い遊具を納めたばかりです。それはNittoが得意とするロケット型の遊具。
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(いつかドラマに登場するかもしれない?「ロケットタワー」)

「この公園は昔から『ロケット公園』と呼ばれていて、ロケット型の遊具があったんです。ただ、それが古くなり安全規準にも合わなくなってました。そんなとき、ニットのメンテナンス部門がこの公園を点検したご縁もあって、『何かロケットをモチーフにしたシンボル遊具はできないだろうか?』というご相談をいただきました。ニットは安全、というお客さまのイメージも大きかったようです」

昔ながらのデザインの良さを残しつつ、現代の子どもも夢中になって遊べる「ロケットタワー」。瀧沢いわく、今や都心では珍しい遊具だそうで、近隣の子どもはもちろん、つい遊びに行きたくなる公園ですね。お客さまのニーズに合わせて、さらには子どもの未来のために、ユニークな提案ができるのも瀧沢の魅力でしょう。

もっと遊具で遊ぼうよ!

昔と比べて公園の風景は変わりました。現代の子どもはのぼり棒を登れないケースが増えています。全般的に体力が落ちているようです。公園にきても、デッキのうえに座ってゲームをする子どもが目立ちます。さらには小学生が少なくなり、代わりに幼児が増えました。

なかでも都心の公園でこうした光景をよく見かけますが、Nittoのセールスパーソンとして長らく公園の遊具に携わってきた瀧沢には、未来の遊具はどのように映るのでしょうか。

「今、孫をつれて公園に行くことがあるんです。グローブジャングルで遊ばせていると、ふと、子どもを連れて遊んだ昔のことを想い出すんです。グローブジャングルだから想い出がグルグル巡るわけではないけど、やはり遊具は『誰かと体験を共有できる』ことが素晴らしいのではないか、と思います。ボクは今後も遊具をセールスしていきます。遊具は子どものときしか味わえない貴重な体験だからこそ、今の子どもにももっと遊んでほしいですね」
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(営業エリアの遊具をほぼ記憶しているNittoのデータベース――「営業部 瀧沢隆」)

週3日のランニングで、スリムな体型を維持する瀧沢――。都心4区の公園を知り尽くす彼の知見は、お客さまにとってはもちろんのこと、Nittoにも欠かせない存在です。精悍な顔つきと優しい笑顔で、今日も都内を走り回っています。


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