遊具メーカーである私たちの使命は、ぶらんこやすべり台など様々な遊具をつくることです。子どもたちに元気いっぱい遊んでほしい。遊具を通して友達と仲良くなってほしい。健康な体づくりに役立ちたい――。日々、そのような想いで遊具をつくっているのですが、1つ欠かせない想いがあります。
子どもたちをワクワクさせたい――。
子どもたちをウキウキさせたい――。
何気なく使っている「ワクワク」「ウキウキ」という言葉。どちらもカタカナで同じ単語を繰り返し、どことなく不思議な響きを感じさせます。語源を辿ると、ワクワクの「ワク」は水などが地中から出る様を現わす「湧(わ)く」、物事に興味が向く「沸(わ)く」という漢字があてられ、「心を大きく動かす」といった意味が含まれています。
一方、ウキウキの「ウキ」は、じつは「浮き」。嬉しさのあまり浮かれるなどと言うように、「心が弾む、楽しくて仕方がない」といった意味を持ちます。
どちらにしても、「遊具を通じて子どもたちの心を響かせたい」と日々考えているわけですが、立場が変われば感じ方も異なるもので、ワクワクやウキウキとはちょっと違った遊具ニーズもあるようです。
「キレイな遊具」が好きです
「子どもたちに遊ばせたい遊具ですか? そうですねぇ...やっぱり、『衛生的な遊具』じゃないでしょうか。子どもって、何でもすぐに舐めちゃうじゃないですか。責任を持って子どもを預かる身としては、自然とキレイな遊具に惹かれますよね」
とある保育士さんの意見です。実際に遊ぶ子どもの目線でなく、公園をつくる自治体の目線でもなく、保護者の目線でもなく、またメーカーの目線でもなく。
キレイキレイ――。
そんな名前のハンドソープが売れていますし、そう言えば、子どもに手洗いを促す際は、「さあ、キレイキレイしましょうね」なんて声をかけたりしますよね。
キレイな遊具で遊ばせたい。
子どもを遊ばせるプロからの目線はある意味で清々しく、そして、どこかハッとさせられる内容でした。