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シンプル構造ゆえに、こだわりをちりばめた実力派――「ホッピングシーソー」

2019年05月07日ピックアップ製品
  

2人の子どもが、長い板の両端に向かい合って座る。
ギッコンバッタン、ギッコンバッタン――。
片方の子どもが上昇すれば、もう片方は下降する。
ギッコンバッタン、ギッコンバッタン――。
どちらかが「もう止めない?」と言い出すまで永遠に続く、静かでささやかな上下運動。

高さを競うでもなく、速さを競うでもなく。ただ、向かい合って交互に上下するのが「シーソー」という遊具です。ぶらんこなら「靴飛ばし」や「柵越えゲーム」、鉄棒なら「グライダー」といったように、遊具には必ず ‶特有の遊び〟があるもの。ところが、シーソーにはそんな遊びも聞いたことがありません。

シーソーほど牧歌的で平和な遊具もないでしょう。
でも、そんなシンプルな遊具だからこそ、知恵や工夫を凝らしています。

まるで自動車? のようなメカニカルな説明

「丸みのあるデザインで挟み込みの心配もありません。またオリジナルダンパー構造がスムーズな減速を可能にします」

これだけを読むと、なんだか自動車かオートバイのパンフレットのような気がします。でも、これは「ホッピングシーソー」の性能や特性を紹介する文章です。「丸みのあるデザイン」とは、自動車のボディではなくシーソーの「持ち手」や中央部の「カバー」の話。スムーズな減速とはもちろん、シーソー板の上下動のこと。

遊んでいる最中に手が滑ってしまい、シーソーの持ち手に顔をぶつけることもありますよね。だから、丸みのあるデザインを採用することでケガを未然に防いでいるのです。中央部のカバーが丸いのも同様の理由からです。ちなみ黄色いカバーはスマイル顔みたいに愛らしく仕上げ、子どもが思わず乗ってみたくなるよう意識しました。

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(愛らしい子ども、愛らしいホッピングシーソー)

昔のシーソーは動きがけっこう荒かったですよね。特に相手の乗り方が乱暴だと、下降の際にシーソー板が思いっきり地面に着地し、お尻にかなりの衝撃を受けました。そんな事態を防ぐのが、黄色いカバーに隠されたオリジナルダンパーです。

そもそも「ホッピングシーソー」の場合、シーソー板は地面と接触しないつくりとなっています。衝撃が少ないのはもちろん、身体を挟み込む心配もありません。

ギッコンバッタン、ギッコンバッタン――。これも昔の話で、今のシーソーはとても静かでスムーズです。

グッドデザイン賞を獲った「弓型シーソー」

シーソーは遊び方と同じくデザインもシンプルなものが一般的です。しかし、工夫の余地がないわけではありません。私たち日都産業の製品のなかには、グッドデザインの部門別大賞(公共空間部門)を受賞したシーソーがあります。弓のようなしなやかな美しさを表現してみました。

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(赤、黄、緑の丸いフォルムが目を引く弓型シーソー)

実際に公園に設置してみると、この美しさに多くの人が足を止めるほどです。楽しい遊具もいいですが、「美しい遊具」「眺めていたい遊具」という発想も大切にしています。

ところで、シーソーは1人乗り、つまりは2人で遊ぶものというイメージを持っている方は多いと思います。しかし、じつは2人乗りタイプもあります。ちょっと賑やかに、ちょっとワイルドに。もちろん楽しさも2倍に膨らみます。

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(昔ながらの懐かしい姿の単列シーソー)

フォルムこそ「昔ながらのシーソー」という印象ですが、様々な部分にさりげない技術を散りばめています。例えば黄色い支柱ですが、角の部分はボルトの頭が突起にならないよう、落とし込んだ形状の鋳物を使用しています。もし頭や身体をぶつけても大きなケガをせずに済みます。

シーソーはシンプルな構造ですが、意外と現代のこだわりが詰まっているのです。

1人では遊べない――。だからシーソーは愛される

すべり台もぶらんこもジャングルジムも鉄棒も、1人で遊べるのが遊具の基本です。ところが、ことシーソーに限って言えば、1人では遊べません。相手と向かい合って座り、互いに足で地面を蹴ってシーソー板を上下させることで、ようやくシーソーは動きだします。

高さを競うでもなく、速さを競うでもなく。ただ、向かい合って交互に上下する――。
友達と過ごす‶スローな時間〟こそ、シーソーという遊具の個性かもしれません。


様々なタイプのシーソーをつくっています。お気軽に下記よりお問い合わせください。
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