日本の街、とりわけ東京のユニークなところは、「街によりまったく個性が異なる」というところではないでしょうか。世界有数の歓楽街である「新宿」、アニメの聖地となりつつある「池袋」、若者であふれる「渋谷」、大人がショッピングで訪れる「銀座」、もはやインバウンド定番の「浅草」――。
さほど広くない東京。しかし、そのなかには個性的な街が無数に点在しており、これは世界的にみても珍しい特徴の1つです。だからインバウンドはこぞって東京を目指し、また、人口の流入も続くのでしょう。
もちろん、街中に立地する公園も、こうした街の個性の影響を少なからず受けるもの。今回ご紹介するのは、上野にほど近い東京都台東区の「今戸公園」です。都会にある多くの公園がそうであるように、決して広いとは言えない敷地を活かすべく、「一か所で様々な遊びを楽しめる遊具」という事例です。
犬も吠える「パンダの三連発」
百貨店あり、インバウンドあり、オフィスあり、繁華街あり。もちろん住宅も学校も多く、さらには古さと新しさが同居しており、常に進化を続けているのが「上野」という街の個性でしょう。
さて、そんな土地柄において、「遊具を設置する際はどこに着目するか」といえば、やはり子どもの関心です。遊具は、子どもが気に入り、子どもに遊んでもらってこそ実力を発揮する製品。そこで、上野に暮らす子どもたちの関心は何だろうかと思いを巡らせ、たどり着いたのは‶上野らしい名物〟でした。
そう、パンダ。
ベタといえばベタな発想ですね。しかし、ちょうど遊具の設置を検討していた頃、おりしも上野動物園で誕生した赤ちゃんパンダが日本中の話題をさらっていました。タイミング的にもパンダはピッタリだったのです。
そんな経緯から設置した遊具が、その名も「なかよしパンダ村」。雲梯の上にパンダ。黄色いすべり台の上にもパンダ。さらには、青いすべり台にもパンダ――。いたるところで可愛らしいパンダの顔が迎えてくれる、子どもにとっては夢のような、まさにパンダ尽くしの遊具です。
(可愛すぎるパンダ三連発)
この可愛らしさに、通りすがりの営業マンが思わず二度見をしたり、おじいさんが目を細めてじっと眺めたり、あるいは何か気配を感じたのでしょうか、パンダに向かって吠え続ける犬も現れたり。さすが上野、さすがパンダ。いい感じで街に溶け込んでいるようです。
カワイイだけじゃない!「本格派のコンビネーション遊具」
もちろん、かわいい‶パンダ頼み〟というわけではありません。保育園の散歩コースとなっている「今戸公園」は、近隣の子どもの遊び場というだけでなく、お昼は会社員の‶ランチ場〟としても人気です。つまり、子どもと大人双方の癒しになるに違いないと考え、パンダを選んだわけです。
ただ、この遊具の実力を侮ってはいけません。その可愛らしい見た目とは裏腹に、子どもの体力・年齢・好みに合わせて様々な難易度の遊具を組み合わせた、かなりの‶本格派〟なのです。
例えば、遊具へのアプローチ。青い雲梯をつたってもいいし、階段を使ってもいいし、さらには岩のような壁を登るクライムもあります。ちなみに階段だけでも2種類あり、すべり台を滑っては階段を上り、再び滑ると今度は雲梯からチャレンジしてみたりと、子どもは飽きることなく遊びに熱中します。
(大人気のあまりギュウギュウの「なかよしパンダ村」)
設置早々、すっかり子どもたちはパンダの虜になったようで、すべり台の上にも、雲梯にも、小さな平均台にも子どもの姿があふれています。嬉しいのは、みんな仲良く、行儀よく、順番待ちをしていること。コンビネーション遊具は、いろんな遊びを楽しめるメリットはもちろん、小さなルールを学ぶ学習効果や、思いやりの心を育む教育効果も期待できます。
もしかすると、遊具の上に佇むパンダたちが、子どもたちにそっと教えてくれているのかもしれませんね。
街に溶け込む「公園デザイン」
「塗装カラーに統一感を持たせれば、より美しい公園になる」
じつは鉄棒やぶらんこなど、こちらの公園にある他の遊具は私たち日都産業の製品でした。そのため「なかよしパンダ村」を導入する際は、あらかじめ公園の全体的な見栄えも意識しました。というのも‶公園は街の景色の1つ〟と考えるからです。
美しい建物があれば、街は美しく見える――。
同じように、キレイな公園があれば、街もまたキレイに輝く――。
(パンダ遊具×粋なぶらんこで、ポップな雰囲気に統一)
(「なかよしパンダ村」パース)
私たち日都産業は、今回のパンダに限らず、例えば埼玉県のマスコットキャラクター「コバトン」を取り入れたコンビネーション遊具など、街の個性を活かした造作を得意としています。
(森のなかの姿が愛らしい「コバトンとりで」)
遊具で、街の景色をデザインする――。これも遊具メーカーの務めであると考えています。
上野だから、パンダ。
では、アナタの街は?
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