つい先日、私たち日都産業の社員が新聞取材を受けました。タイトルは次の通りです。
「夢のある現場から 屋外遊具メーカー 日都産業」
「高い設計力と溶接技能が強み」というサブタイトルのもと、主にニットの「溶接のこだわり」について書かれています。丁寧に取材して頂いたうえ、溶接のこだわりも詳しく紹介されており、社員としては嬉しい限りです。
(出典:「溶接ニュース」2019年5月28日)
ただ、業界紙のため、自治体や消費者あるいは学校の先生など、日ごろニットの遊具をご愛顧いただく皆さんには読む機会がありません。そこで今回は、新聞記事を簡単にご紹介することで、「ニットの溶接のこだわり」を知っていただければと思います。
素手で触って確認する――「細部へのこだわり」
私たち日都産業は80年という伝統を持ち、高いデザイン力や設計力、あるいは独特の発想力にスポットが向けられることが少なくありません。もちろん、それはそれで嬉しいのですが、しかし、そうした高い評判を支えているのが「高い溶接技術」です。
優れたデザインも、こだわりの設計も、ユニークな発想も――。すべては溶接があって初めて製品化されるからです。
ところで、ニットの溶接には幾つかのこだわりがあります。例えば、こんなこと。
「作業後には革手袋を脱いで、実際に自分の手で触ってみる」(溶接ニュースより抜粋)
遊具は基本的に子ども向けです。子どもが手で触り、お尻で滑り、場合によっては顔をくっつけることも。接する部分に突起があれば、ケガをする恐れもあります。だからこそ、溶接を終えた表面はしっかり素手で触って確認し、粗ければサンドペーパーをかけるなどして完璧な状態に仕上げます。
素手で触るとは、まさに子どもの気持ちになって、子どもが遊ぶような感覚で、溶接の仕上がりを確かめるということです。
また遊具は、手づくりの要素が多い製品。それだけ鍛錬がモノを言う世界でもあります。
「それぞれの遊具が大量生産ではなく、一品一様の世界で日々学ぶことが多い」(溶接ニュースより抜粋)
(奥が深い溶接の世界)
日々溶接を学び、日々仕事と向き合う――。溶接の世界を究めるため、日々奮闘しています。
見本と比べて最終チェック――「体制へのこだわり」
溶接は手作業です。当然、人によって技術は異なるため、製品の品質を保つには「溶接の技術力」を担保する体制づくりは欠かせません。
例えば、私たち日都産業の溶接技能者は、7人のうち5人がJIS検定を取得しています。一口に溶接と言っても様々な資格があり、仕事をする上で必要な資格はすべて取得しています。
さらには、資格だけでなく「ニットのレベル」という‶完成度〟からも基準を設けていいます。それが「限度見本による最終チェック」という仕組み。限度見本にもいろいろあります。
例えば「ビード限度見本」。ビードとは、溶接の際に金属が‶みみず腫れ〟のように盛り上がってしまった部分のこと。ケガの恐れがあるだけでなく、見た目も美しくありません。
そのため工場の一角には、美しい溶接の見本として「ビード限度見本」を設置しています。溶接を終えた部材が限度見本レベルに達していなければ、やり直しや修正を行います。
そのほかにも「溶接限度見本」「仕上げ見本」といった標本も揃えています。最終チェックを幾つも用意することで溶接レベルを一定に保ち、「高品質の製品のみ出荷」という安心の体制を整えています。
(溶接限度見本、仕上げ限度見本)
「溶接を行うこと自体が好き」(溶接ニュースより抜粋)
もしかすると、これが溶接を行うすべての社員の想いかもしれません。
溶接が好き。遊具が好き。子どもが好き――。
3つの想いが織りなす技術。それが「ニットの溶接」です。
「溶接のこだわり」はもちろん、ニットには様々な「こだわり」があります。お気軽に下記よりお問い合わせください。
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