街中で見かける公園の多くは平らです。ぶらんこもシーソーもジャングルジムも、平らな場所に設置されているケースが大半ですよね。ただ、公園のすべてが平地とは限りません。例えば、敷地のなかに丘がある公園もあり、こんな場合は、むしろ丘の傾斜を利用してすべり台を設置することもあります。
敷地のいろんな状況に合わせて、最適な遊具をご提案――。これがNittoの強みです。
ところで、平地は平地でも‶大きな段差〟があるケースはどうすればよいのでしょう? 例えば、隣り合う2つの敷地があり、その間に巨大な段差があるため、敷地を効率的に使えない場合など。こうしたケースでも遊具のデザイン次第では、その段差もまた面白みや個性を引き出すエッセンスとなります。
今回はそんな「段差をうまく活用した遊具」の事例をご紹介します。
「渡り廊下」がワクワクをつくる!
もし段差が障害になっているなら、その段差をなくせば問題は解決します。例えば、隣り合う敷地の間に1mの段差があるとしましょう。かなりの高さであり、子どもが乗り越えるのは危険です。現実的な解決策は、階段を付けることでしょう。これで子どもたちは簡単に行き来ができます。
ただし、そこは公園。普通の階段ではちょっと味気がありませんよね。やはり、何かシカケがあった方が子どもは喜ぶはず。楽しいはず。
「動物たちの隠れ道をつくったらどうだろう?」
そんなイメージからつくったのが渡り廊下です。
(森のなかの冒険気分を味わえる「渡り廊下」)
まるで深い森のなかを進むような、緑色に統一された空間――。ただの渡り廊下のはずが、不思議とワクワクがこみ上げてきます。それを演出するのが、生い茂る葉っぱをイメージした上部のパネルです。濃いグリーンが没入感を促し、外が見えないだけにささやかな高揚感が生まれます。
一方、周囲から渡り廊下を見上げる子どもは、「次は誰が渡ってくるのかなあ?」「あ、顔が半分見えてる!」など、みんなでワイワイ楽しめる効果もあります。
では、肝心の遊具の外観はどのようになっているのでしょうか。
(段差を解消したコンビ遊具「どうぶつのかくれが」)
フェンスの向こうにもう1つの敷地があります。写真の通り、相当な段差です。しかし、渡り廊下にすることで2つの敷地は楽しくつながっています。上の敷地にいる子どもは、渡り廊下を進み終えるとすべり台から滑り降りたり、ロープをつたって急斜面を下ったり。
遊び終えたら、今度は逆方向もよし。壁をよじ登って渡り廊下へと入り、再び上の敷地へ。
「渡り廊下があると、何度でも行ったり来たりできるよね」
大きな段差がかえって遊びの面白さを倍増させるだけなく、離れた敷地がメリットへと転じています。ちなみに、こちらの事例は「横須賀市立野公園」。この場所だけの特注遊具です。
公園の魅力を倍増させる工夫
ところで、段差の上にある「もう1つの敷地」が気になるところです。じつは冒険的な遊具が置かれた下の敷地と異なり、小さな子ども向けのほんわかした遊具を集めています。
(ガラリと印象が変わるもう1つの公園)
小さな赤いすべり台は幼児向けです。写真右手に見える2台のリンクミニは、3歳~6歳を対象とした人気の揺れる遊具です。さらには、手前にある赤と緑と黄色の可愛らしい遊具は、高さわずか10㎝の平均台。1歳~3歳の乳幼児が楽しめる、Nittoオリジナルの乳幼児専用製品です。
「1つの公園なのに、子どもたちが別々に自由に遊べて、何だか得した気分」
元気に遊び回りたい子どもと、のんびりマイペースで遊びたい子ども――。2つの敷地にタイプの異なる遊具を揃えたことで、公園全体の回遊性がアップしつつ、遊びの場所が自然と分かれる効果が生まれます。乳幼児を連れた保護者にとっては子どもの目が届きやすく、より安全に快適に過ごせる空間になっています。
段差を活かした事例はほかにあります。その1つが、東京都千代田区の「富士見児童公園」。段差がさらに大きいぶん、ユニークで大胆な遊具となっています。
(下から見上げた圧巻の光景)
段差は人の背丈ほどもあります。このためすべり台はグッと高くなり、壁のぼりも相当ハードになっています。この事例の特徴は、大きな段差もさることながら、都心にある横長の狭い敷地という点です。遊具を横にワイドに展開して、土地を最大限に有効活用しています。
写真の通り、下から見上げるだけでもかなりの迫力。もちろん、見た目だけでなく楽しみも遊びも倍増しており、界隈の子どもから人気の公園となっています。段差だったり変形地だったり、狭い日本だからこそ活きる遊具もあるのですね。
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