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小さな覚悟が子どもを強くする――「雲梯」

2020年03月19日ピックアップ製品
  

「もっともハードな遊具は何ですか?」
このように問われたら、「のぼり棒」と答える人は多いでしょう。腕と足だけでかなりの高所まで登りきる、子どもにはちょっぴり厳しい遊具だからです。

それでは少し趣向を変えて、次のような質問ならどうでしょう。
「地味にハードな遊具といえば、何ですか?」
一見するとハードな印象はない。しかし、実際に遊んでみると想像以上にきつく、途中で断念したり苦手意識があったり、思いのほか攻略の難しい遊具です。

「いろいろあるけど、やっぱりアレかな」
年代を問わず、少なからず名前が挙がるのが「雲梯」です。

スタートからゴールまでの「小さな試練」

「雲梯の階段を登って一本目の鉄棒を握ったら、向こうに反対側の階段が見えるでしょ? それに周りで友達が見てたりすると、自然と『最後まで渡り切ろう!』という気持ちが湧いてくるんだ」

雲梯の面白さの1つは、まさにこの‶覚悟〟にあるのではないでしょうか。ぶらんこやジャングルジムなどと異なり、雲梯は始まりがあって終わりがある構造のため「最後まで渡り切ろう」と思わせます。事実、小学校の授業でも普段の遊びにおいても‶渡り切る〟のが定番となっています。

スタートがあるから、ゴールを目指す――。人間心理にかなった構造こそ、雲梯が持つ遊びの本質と言えるでしょう。途中で諦めない。疲れたら休む。落ちたらやり直す。自信がある子は休まず往復する――。シンプルながら、子どもの向上心を引き出すのに向いているのですね。

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(効率よく腕力を鍛える「山型雲梯」)

スタートから中心に向かって上り、後半は下りとなる「山型雲梯」。腕の使い方、身体の揺らし方が少しずつ異なるため、バランスよく鍛えられる雲梯です。フラットな雲梯よりハードになりますが、「山型の方が面白い!」「友達と競争できる」など、ファンが多いのもこのタイプです。

さて、雲梯は長くなれば長くなるほど、遊びも攻略もハードになります。理論上の話ですが、安全性に問題がなければいくらでも伸ばすことが可能です。かつてNittoでは、ギネス記録を持つ「102mのムカデ雲梯」をつくったこともあります。

もちろん、普段行く公園では、やはりほどよい長さがベストですよね。
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(ほどよくハードで人気の「ロングラダー」)

例えば「ロングラダー」の長さは8.4m。腕力に自信のある子どもでもちょっと苦労する長さです。その一方、今は渡り切れない子どもには「春までにはできるよう頑張ろう」「先に鉄棒で鍛えてから挑戦しよう」など、身近な目標ともなります。すなわち、こっそり子どもたちの向上心を引き出す効果も期待できます。

幼児向けだけど「本格的なチャレンジ」

長くできるのなら、短くもできる――。小学生を対象とした一般的な雲梯に対し、幼稚園生や保育園児向けの雲梯もあります。それが「タイニーラダー」。
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(幼児向けのミニ雲梯「タイニーラダー」)

腕力や握力が少ない幼児のために開発された、特別に小さな雲梯です。ただ、ミニとはいえ中途半端な気持ちでは攻略できない本物志向にこだわっています。

例えば、高さ。小学生向けの雲梯の高さはおよそ2m。ところが、タイニーラダーの高さも1.8mあります。驚くことに殆ど差がないわけです。多くの幼児は結構な高さを感じるはずで、これが逆に「よし、頑張ろう!」という本気を引き出すのです。もちろん安全性を考慮した安心設計です。

長さも形状も様々なタイプがある雲梯ですが、いったいその魅力はどこにあるのでしょうか。

「忘れがちですけど、雲梯は心肺機能もけっこう鍛えられます。一気に進むときは呼吸を止めるし、途中で休む際はぶら下がりながら呼吸を整えるし。つまり、自分の呼吸の状態と相談しながら、知らずのうちに継続的な運動をしているわけです。『トータルに身体を鍛える』『子どものやる気を引き出す』という意味では、もしかすると雲梯こそ最強の遊具かもしれません」

長さだけでなく、デザインも自由度の高い雲梯――。
設置場所やニーズに合わせて様々な設計をいたします。


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