先日、「国立奈良高専」の先生である和田任弘さん(工学博士)がNitto本社にご来訪いただきました。定期的にご来訪いただいており、その目的は「卒業生の状況を把握し、進路指導のための情報を在校生に提供する」ことにあります。なぜなら、長年にわたり奈良高専さんの卒業生がNittoに就職しているためです。
30年前から続くご縁
国立奈良高専とは、優秀な技術者を養成する機関として1964年に創立された伝統ある高等専門学校です。低学年から専門の基礎科目を学べるほか、最先端の実験設備を備えるなど実践的な教育に定評があります。就職率においては毎年ほぼ100%、希望の企業に推薦合格しています。(奈良工業高等専門学校HPより抜粋)
Nittoとの関係も古く、最初に卒業生がNittoに入社したのは1992年。今からおよそ30年前のことです。そのご縁を皮切りに2003年、2004年、さらには2011年と入社は続き、お互いに良好な関係を築いてきました。遊具メーカーであるNittoにとって、優秀な奈良高専さんの卒業生を迎え入れるのは大変ありがたく、また、Nittoの発展を支える強力な人材となってきました。
「奈良高専さんの卒業生はおしなべて優秀で、とにかく真面目。人間関係の構築にも優れており、中小企業である我が社には欠かせない存在となっています。また、転職が当たり前の現代において、殆どの卒業生が『ニット一筋』で働き続けてくれるのは、やはり何かのご縁を感じます。先輩たちの活躍する姿を在校生のみなさんにも知ってもらい、今後もニットの門を叩いてもらえたら嬉しい限りです」
このように語るのは、Nittoの採用を手がける総務部長です。じつは彼は、和田先生の前任の教授時代から奈良高専さんへの訪問を続けており、「高品質な遊具づくり」や「夢のある職場」など、地道にNittoの魅力を伝えてきました。それもこれも、ひとえに奈良高専さん、そして先生方への信頼があるから。
卒業生の多くは、今もNittoで生き生きと頑張っています。その1人、昔からモノづくりの仕事に就きたいと考えていた伊地知は、製造部にて遊具づくりと向き合う日々を送っています。
(伊地知将孝 製造部 2011年入社)
「就職先としてニットを選んだ理由は、『公園の遊具』という身近なモノに興味を持ったこと。それと、奈良高専のOBが働いていたことも、やっぱり大きいですね。ニットで働いて良かったのは、1つの製品をつくりあげるまでに様々な工程に関われることではないでしょうか。遊具は完成までが目に見えます。自分の仕事ぶりが実感できるので達成感があります」
こう語る伊地知は、今では旋盤加工の工程を任されています。これには奈良高専の在学時に学んだ経験が大いに役立っており、在校生にこんなメッセージを残してくれました。
「日都産業を盛り上げる新しい力を待っています!」
彼のほかにも現在、2名のOBが働いています。
(岡本真 メンテナンス部 1992年入社)
(木下和哉 メンテナンス部 2004年入社)
みな、Nittoの頼れる精鋭ばかりです。
奈良高専の魅力とは?
奈良高専さんの特徴の1つが、先生と生徒の距離の近さにあるように感じます。というのも、和田先生はNittoにご来訪されるといつも、卒業生たちを誘って夕食へ出かけるからです。宴が始まると一気に昔に戻ったような雰囲気となり、誰もが愉快に語りはじめ、学生時代に築いた信頼関係が今なお続いていることを実感します。とても素敵で希少な関係なのでしょうね。
和田先生がこんなことをおっしゃっていました。
「ここ数年は売り手市場で、奈良高専でも多くの生徒が有名企業に就職しています。ただ、それが本人にとって幸せかどうかは分かりません。ニットさんのように自分の能力を発揮でき、生き生きと仕事をしている卒業生を見られて、私も幸せです」
(優しい笑顔の和田教授 右から2人目)
若者に選ばれる企業を目指して――。
80周年を過ぎたNittoは、これからも頑張ります。
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