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ドクターイエロー遊具にまつわるエトセトラ

2020年05月29日開発ストーリー
  

ちょっと前の話になりますが、当サイトにおいて次のような記事をご紹介しました。
ついに登場! ドクターイエロー遊具 「京都鉄道博物館」
Nittoが携わった、京都の人気スポット「京都鉄道博物館」に関する大型プロジェクトのお話です。

Nitto社内で話題に上ることの多かった案件です。特殊な大型プロジェクトならではの様々なエピソードがあり、また貴重な写真もたくさんあります。そこで今回は、ドクターイエローの遊具製作にまつわるエピソードを幾つかご紹介したいと思います。

まずは、遊具の目玉である「ドクターイエローの車体」にまつわるエトセトラから。

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(当初は「分割しないと無理」と言われていた巨大な一体物)

ドクターイエローの車体はFRP(繊維強化プラスチック)でできています。サイズは幅3m、高さ3m、長さ5mの‶一体物〟として製作しました。ただし、当初は「最低でも6分割以上のパーツに分けないと製作できない」と、FRP制作業者の方から言われていました。なぜなら、ここまで巨大な一体物はつくったことがないからだそうです。

そしてもう1つは、現実的な面から。分割する方がつくりやすく、また最終的には設置場所まで運ばなければならず、そう考えると運搬面でもメリットがあります。

しかし、分割にはデメリットがありました。パーツを接合する際に生じる段差です。わずかとはいえ、ドクターイエローの美しい表面に段差が幾つも入るのは、やはりデザイン上好ましくありません。FRP制作業者の方といろいろご相談した結果、どうにかOKをいただき、一体物でつくることになりました。

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(美しすぎる「滑らかボディ」)

一体物としてつくったおかげで、こんな間近に見てもピカピカと輝く、まるで鏡面のようなボディが実現。思わず頬ずりしたくなる美しさです。ご協力ありがとうございました。

さて、次は「コンビネーション遊具」にまつわるエトセトラ。

「考えたら、遊具って子どもの頃から身近な存在だけど、どのようにつくっているのか知りません」
そんな声をよく聞きます。確かに、ニュースで自動車や家電の工場を見かけることはよくありますが、「遊具の製作風景を見たことがある」と言う人は少ないのではないでしょうか?

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(ほぼ手作業で進行する「遊具づくり」)

溶接したり、材料を曲げたり、組み立てたり――。じつは、遊具づくりのほとんどは手作業。ベルトコンベヤーで部品が流れてくるのでなく、写真のように1人ひとりが製品とじっくり向き合いながらつくっています。お客さまのご要望に合わせてつくることも多く、「オーダーメード型の製品」とも言えます。

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(製作途中の「ドクターイエロー遊具」)

Nittoの遊具は、基本的に東京都の「羽村工場」でつくられています。写真に映るNitto社員と比べればお分かりいただけると思いますが、巨大遊具にも余裕を持って対応できる大きな工場です。日々ここから全国各地に向けて、いろんな遊具が出荷されていきます。

次は「ドクターイエロー遊具の運搬」にまつわるエトセトラ。

とにかく大きなドクターイエロー遊具の車体。京都まで運ばなければなりませんが、製作だけでなく運搬にもいろいろな問題がありました。例えば、高速道路。FRPは中身が空洞のため、「風に煽られないだろうか」という不安のなか、何とか夜間走行で切り抜けました。

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(曲がり切れない大型トレーラー)

無事に「京都鉄道博物館」に到着したものの、今度は大型トレーラーが敷地内を曲がり切れないという事態に。やはり規格外の大きさだったようです。

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(まるで本物の車体のような運搬風景)

そこで急きょ、ユニック車(クレーン付きトラック)に乗せ換えての運搬となりました。現場作業員の方々の的確な判断、そして熟練の技あってこそのトラブル回避でした。ありがとうございました。

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(ようやく到着したドクターイエロー遊具)

見事な快晴のもと無事に到着しました。車体が地面に降りた瞬間、関係者一同はほっと胸をなでおろしました。

ダイナミックな部分あり、繊細な気配りあり、メーカーとしての譲れないプライドあり――。今回のドクターイエロー遊具の製作風景を通して、Nittoの仕事ぶり、さらには多くの関係者や協力会社のサポートを、少しでもみなさんに知っていただければ幸いです。


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