近ごろ公園へ行くと、「フリスビー(フライングディスク)」で遊んでいる若者をよく見かけます。多い日ともなると、1つの公園で同時に3組も4組も遊んでいることすらあります。異なるグループであり、フリスビーで遊ぶために公園を訪れたようです。
ランチの後、運動不足の解消を兼ねて同僚と楽しむビジネスパーソンを見かけます。夕方、学校帰りに友だち同士で遊ぶ高校生や大学生もいます。‶公園デート〟の1つとして、カップルで楽しむ姿も増えています。もっぱら10~30代の若い世代で密かなブームになりつつあるようです。
遊び方もいろいろ。10メートルほどの近距離で会話を楽しみながらという若者もいれば、30メートルも離れてフリスビーを投げ合う‶本格派〟もいます。あるいは、わざとあらぬ方向へ投げて走りながらキャッチしたり、ジャンプした姿勢のまま投げ返したり、さながらスポーツのように楽しむ人々もいます。
「なるほどね。みんな『3密』を回避するための工夫なのか」
急に増えてきた‶フリスビー族〟の理由が分かった気がします。
公園だから換気に問題はありません。基本的に2人1組で遊ぶため密集の心配もありません。さらに言えば、充分な距離を保つことこそ‶フリスビーの肝〟のため、相手と接することはありません。まさに新型コロナ時代にピッタリの遊びと言えるのかもしれません。
同じような効果を考えるなら、キャッチボールやバドミントンといった定番の遊びも思いつくはず。でも、今フリスビーが注目を集めているのは「古いのに、楽しい」からではないでしょうか。
軌道が変化するフリスビーはキャッチする際にちょっぴり走るため、運動不足やストレスの解消になります。腕力や瞬発力がさほど必要なく男女で楽しめます。しかし、何よりの魅力は、やはり‶予期せぬ動き〟ではないでしょうか。大きく曲がって遠くまで走らされたり、目測を誤ってキャッチしそびれるたびに、自分も相手も笑顔があふれます。もちろん、大声で笑い合っても問題はありません。
「今度はフリスビーを持って、森にでも行ってみようかな」
新型コロナは、人々の遊びにも変化をもたらしているみたいです。
*公園によって規則が異なります。フリスビー(フライングディスク)で遊ぶときは各公園の規則に従いましょう。遊ぶ際は、ほかの利用者の迷惑にならないよう注意し、また当たっても痛くないものを選びましょう。
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