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あなたの街にも秘密があるかも?――「星空アスレチック」

2020年07月14日注目の納入事例
  

昭和の時代には‶三種の神器〟と呼ばれる遊具がありました。砂場、ぶらんこ、すべり台の3つです。見た目も遊びもシンプルイズベストなところが、今も子どもや保護者から根強い人気を集めています。

他方、平成の時代に入って増えたのは、様々なアイテムが1つに合体したコンビネーション遊具。自治体や子どものニーズに合わせて遊具の複雑化が進むと、それに合わせてデザインも高度かつ多様なものが好まれるようになりました。

例えば、パンダや鉄道など子どもが好きなものをデザインに採り入れ、遊具にテーマを持たせるのも一例です。アイテムの数だけでなく見た目にも優れたデザインは、公園の景観を向上させる効果もあるためです。

しかし、いつもすぐに見て分かるデザインばかりとは限りません。ときには「なるほど、そういう意味なのか」と、後からしっくりくる‶粋なデザイン〟もあります。

「じつは上から見ると、それぞれの遊具が北斗七星、北極星、カシオペヤ座のカタチをしています」
なんと横からの視点でなく上から眺めることで、遊具に込めたテーマが分かると言うのです。凝ったデザインというか、遊び心があるというか、トリックアートを思わせる密かな楽しさがありますよね。

今回はそんな「粋なデザイン」の事例です。

パースから想像する遊具

遊具をつくるときは、最初に「パース」と呼ばれるイラストをつくります。アニメのように立体的に描くことで、お客さまに具体的なイメージを持っていただくためです。

さて、今回ご紹介するのは「星空アスレチック」というコンビネーション遊具。「上から見ると星座のカタチになっている」変わったデザインであり、遊具の写真をご覧いただいてもピンときません。そこでパースからご紹介します。
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(東京都葛飾区西井堀公園「星空アスレチックのパース」)

パースの左下に星空を模した地図がありますよね? 左から北斗七星、北極星、カシオペヤ座という順になっており、これがそのまま「遊具の配置図」にもなっています。確かに、上から見ないと気づかないデザインですね。

配置だけでなく、遊具そのものが「星のカタチ」になっているのも大きなポイント。パース下にある平均台はジグザグですが、それはカシオペヤ座のカタチ。パース上部にあるコンビネーション遊具は折れ曲がったデザインになっていますが、こちらは北斗七星を現わしています。

「まったく知らずに遊んでた!」
「言われてみると、確かにそうですね。面白い!」

‶隠されたテーマ〟を知ると、遊具に対する興味も増すのでしょうか。壁をよじ登りながらふと空を見上げたり、何となく星の話題になったりと、いつもの遊びにちょっとした変化が生まれることも。デザインはいろんな意味で重要なポイントなのかもしれませんね。

それでは実物を見てみましょう。

何気ないけど、遊び心に富んだデザイン

20200714_hoshi02.jpg
(街に馴染む、スタイリッシュな「星空アスレチック」)

青と黄色をベースにした端正なデザインは、子ども向け製品でありながら落ち着いた雰囲気を醸し、住宅街のなかでも目を引きます。

もちろん、コンビネーション遊具としての機能もバッチリ。小さなスペースに多彩なアイテムをしっかり揃え、名前の通りアスレチック性にこだわっています。写真の右端にある「ポケット&パイプわたり」から左端の「スライドポール」まで、7つのアイテムを渡りながら遊びます。

そして、忘れてならないのが隠されたテーマ。夢中になって遊ぶ子どもや、ベンチから眺める保護者や、いつも素通りする住民のみなさんは、まさかこの遊具が「北斗七星のデザイン」であることに気づかないでしょう。手前に置かれた平均台も同じこと。

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(テーマのヒントにもなっている「スターステージ」)

ただ1つ、星座を描いた星型のデッキ「スターステージ」が、この遊具ゾーン全体が星空をテーマにしていることをこっそりアピールしています。それにはこんな理由があると、担当デザイナーは語ります。

「本来はまったく違うテーマを用意してたのだけど、急きょデザインの変更が必要になって。それで出てきたアイデアが『星空』でした。たまたまこの公園には星座をモチーフにしたタイルが装飾として使われていて、だったらそれを謎解きまで発展させたら、子どもたちも喜ぶかな?と思いついたんです」

ほかのNitto社員たちも、「それは面白い!」「でも、少しはヒントを入れよう!」と大いに乗り気になり、不思議なデザインと、ヒントを臭わす星型デッキが誕生したとか。社員が楽しく働き、ユニークな発想を大切にするからこそ、こうした遊び心も生まれるのですね。

ダイナミックとメルヘンの融合

さて、肝心の遊びの部分。遊具のデザインやテーマに関心が向かいがちですが、もちろん各アイテムは充実しています。

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写真左より、難易度の高い壁のぼりを楽しめる「ウォールクライマ」、反り返った傾斜がスリルを誘う「ハングウェーブ」、みんなで一緒に遊べる「じぐざぐウォール」など、身体をダイナミックに動かすアイテムがいっぱい。遊びながら、友だちとお話をしながら、自然と筋力アップや柔軟性が望めるというわけです。

「でも、星空はどこにあるの?」
上から見ないと星座のカタチが分からない――。そんなトリックを補うように、遊具のところどころには星空の演出を用意しています。

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(昼間でもきらめくたくさんの星たち)

見上げれば、いつでも星空――。
見下ろせば、なぜか星座――。
ひょっとすると、あなたの街の公園にも「Nittoの遊び心」が隠されているかもしれませんね。


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