誰が決めたワケじゃないけど――。ということはよくありますよね。例えば、小学校のクラスでの役割。
「誰が決めたワケじゃないけど、リーダー的な役割を任されることが多い」
その子の特性、さらには周囲の評価により、クラス委員だったりイベントの進行役だったり、いつのまにか周囲を引っ張る子どもがいます。
不思議なもので、こういう子は中学校に入っても高校に進学しても、「誰が決めたワケじゃないけど、リーダー的な役割を任されることが多い」ことが少なくありません。時間が経つにつれて、本人も知らないうちにリーダーとしての‶適性〟を身につけているのかもしれませんね。
誰が決めたワケじゃないけど――。
じつはこの法則、公園にも当てはまるのではないでしょうか。
「誰が決めたワケじゃないけど、〇〇公園はジョギングのメッカになっている」
「誰が決めたワケじゃないけど、△△公園は若者のデートスポットになっている」
「誰が決めたワケじゃないけど、□□公園って元気な子どもが多くない?」
当たり前ですが、公園はみんなのもの。特定の目的のためにつくられているわけではなく、広く老若男女が楽しむために存在しています。にもかかわらず「誰が決めたワケじゃないけど」、いつのまにか公園に‶役割〟や‶個性〟が生まれているとするなら、それこそがその公園の「適性な価値」であり、また「利用者メリット」と言えるでしょう。
最近、夜の公園が静かな賑わいを見せています。夜遅くまで営業しているカフェがある公園では、闇に浮かぶお店の淡い光そのものが「幻想的な景観」となり、それを目当てに訪れる会社帰りのビジネスパーソンやカップルが目立つようになってきました。
(夜のカフェは公園のホタル?)
「明かりを見るだけで、フッと癒されるんですよね。別にカフェに入るわけではないんです。仕事帰りに公園にふらっと立ち寄って、カフェのそばのベンチに座って音楽を聴いたり、軽く散歩したり。夜の公園って、意外なほど落ち着くんです」
明かりが増えたことで心理的な不安が消えたのでしょう、夜にランニングをする女性も増えているようです。人通りが絶えない街中を走るより、確かに公園の方が快適で安全かもしれません。
近年は「ナイトタイムエコノミー」という言葉が広まるように‶夜の時間の娯楽〟が注目を集めています。日本は、諸外国に比べて夜まで営業している娯楽や文化施設が少ないため、もっと夜の時間を有効活用しようというムーブメントです。
しっとり自分の時間を楽しんだり、会社帰りに運動をしたり、静かに友達と寛いだり――。
「夜の公園」というのも、これから消費者ニーズが高まりそうな気配ですね。
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