新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
唐突ですが、映画「となりのトトロ」はみなさんご存知のことと思います。不思議な生き物と幼い姉妹が交流する物語ですが、いまだ人気は衰えません。理由はいろいろでしょうが、その1つに「古き良きニッポンの原風景」が描かれているからではないでしょうか。
自然の山があって、畑があって、純朴な人々がいて、のんびりした時間が流れていて――。映画全体に流れる世界観はどの世代にも懐かしく、また「子どもにしか見えない生き物」という設定も心にキュンと響きます。
ところで、「となりのトトロ」の舞台のモデルになったと言われる場所があることをご存知でしょうか。それは東京と埼玉にまたがる「狭山丘陵」という一帯。あの名作のモデルになった場所と聞くと、無性に気になりますよね。
「トトロでも探しに行ってみようかな」
実際に狭山丘陵を訪れてみると、そこは住宅街と自然がまだらに続く、いわゆる普通の郊外の住宅地でした。田舎過ぎるわけでもなく、かといってビルが立ち並ぶわけでもなく。ただ、道路はしっかり整備されて車の交通量もそれなりに多く、トトロが現れそうな気配は感じられません。
ところが、です。
そんな道路から一本奥まった場所に入ると、突然のように神秘的な世界がふっと現れたのです。「トトロの森」は実在するのでした。
(実在したトトロの森)
「トトロの森28号地」という名の看板。あの可愛らしいキャラクターまで描かれています。どうやらここは、正真正銘のトトロの森のよう。看板の向こうには雑木林が広がり、それまで聞こえていた街の音はいつの間にか消え去り、一気に映画の世界へ引き込まれたような錯覚に。
からくりを説明しますと、寄付金により整備・保全されている里山なのです。美しい自然を残すため、1991年より各地の森を買い取って保全活動が行われているとか。その最初の山が「トトロの森1号地」と名付けられ、現在は48号地まであるそうです。
環境に優しいのはもちろん、夢にあふれていて、ステキな取り組みですよね。
日本にはいろんな公園がありますが、ストーリー性が感じられるこんな場所も惹きつけられるものです。
「ちょっと疲れたかも」
そんなときは、自然のなかを歩きながら少し空想にふけってみると、心身ともにリフレッシュできるかもしれませんね。
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