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10万7千分の1

2021年04月16日こうえんのはなし
  

日本国内にはおよそ10万7千もの公園があり、設置された遊具の総数は約35万基にものぼると言われています。あまりに膨大な数字のためピンときませんが、日本の人口およそ1億2300万人に当てはめてみると、‶約1150人につき1つの公園"が備わっている計算になります。

日本の国土は狭いうえに、その約7割は森林です。こうした事情まで勘案すると、「人々の暮らしのあらゆるところに公園が存在する」のが、日本の実情となります。普段はあまり気づきませんが、よくよく考えると生活圏のなかには幾つもの公園がある、という方は多いと思います。

「10万もの公園があるなら、全国にはユニークな公園も多いのでしょうね」
さすがに公園を‶全国制覇"した強者はいないでしょう。しかし、その土地ならではの公園や、知る人ぞ知る不思議な公園があるに違いありません。なにせ日本は地方色が豊かな国。きっと公園もいろんなタイプがあることでしょう。

じつは先日、そんなユニークな公園にたまたま遭遇しました。

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入り口はいたって普通の公園です。桜が開花する直前ということもあってか、広大な敷地のわりに人影はまばらで、とても開放的な雰囲気です。遊歩道や植え込みはしっかり整備されており、住民から愛されている公園であることが分かります。

しばらく進むと20段ほどの階段があり、登りきったところで、目の前には予期せぬ光景が飛び込んできました。

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埴輪です。

しかもトーテムポールのような巨大かつ不思議な姿で佇んでおり、高さは4~5mほど。見上げるほど高い埴輪というのは、公園のオブジェとしても珍しいのではないでしょうか。埴輪のそばに公園の案内図がありました。それによると、公園の辺りには古墳群があり、遺跡の発掘にともなって埴輪がよく出土するとか。

つまり、その地域の特性を生かしたところ、巨大な埴輪をオブジェにしたユニークな公園ができあがったらしいのです。公園には幾つもの入り口があるなか、たまたま案内板もなく見た目も普通の場所から訪れたため、巨大な埴輪のオブジェにより大きなサプライズを感じたというわけです。

この公園はやはり埴輪が1つの特徴のようで、トーテムポール型の埴輪の反対側には、中国の兵馬俑を思わせる横並びの埴輪も。赤茶けた姿が風情を感じさせます。

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こうして見ると埴輪がメインの公園かと思いきや、じつはそんなこともなく、広大な広場や野球場まで備えており、一日中いても楽しめそうな雰囲気です。また空港が近くにあるため、着陸寸前の飛行機を間近に眺められる絶景ポイントという別の顔も。

新型コロナの影響から、「身近なレジャースポット」「ストレス発散の場所」「癒しの空間」として改めて公園に注目が集まるなか、10万超もの公園がある日本は、やはり恵まれているのかもしれませんね。


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