東京都羽村市とネーミングライツ・パートナー協定を結んだ「にっとぱーく」が進化しています。
隣接する羽村特別支援学校と協同で取り組み、羽村市の動物公園とリンクした地域に馴染み深いデザインのリニューアルとなりました。

最初の遊具設置からおよそ1年後、羽村特別支援学校の先生へ、公園や遊具の使い勝手や新しく開発した砂場の設置場所などについて、遊具を使いやすくするためのヒアリングを行いました。

・遊具の配置場所
砂場に関しては、砂を口に入れてしまう子もいるので、利用のコントロールをしたいということで、ぶらんこなど他の遊具から少し離して配置すると良いという意見がありました。同時に全ての遊具が見渡せられるように配置場所を検討しました。

・順番待ちしやすい仕掛け
子どもが順番を守って遊べるかは多くの保護者の方々の心配事だと思います。どこに並ぶのかといった順番待ちのルールは、遊具によって、その時々で変わったりするので子どもたちには理解しにくいこともあります。そこで「1番に座ってね」などのわかりやすい指示ができるようにスツールを配置しました。スツールは元々公園にあったものを移設し、スツールのデザインはなんと先生のオリジナル作品!羽村市には市営の動物公園があり、そこにいる動物を描くことでより馴染み深いデザインとなりました。数字がわからなくても「キリンさんに座ってね」と伝えることができるので、順番待ちが楽しくなりそうです。

・遊具周りの舗装
遊具の周りは車いすで走行しやすく、はいはいしても安全なやわらかめのゴム舗装にしてほしいとの希望がありました。これには大きな予算が必要になるため、遊具周りのみ舗装し、その他の部分は今後どうしていくか検討課題としました。

にっとぱーくは最初に遊具を作りこみすぎず、利用する人の意見を聞いて改良する余地を残して整備しています。派手な大型遊具のある公園は人気が高く、車いすユーザーなどが入りにくくなることもあります。①遊んでもらう→②意見を聞く→③修正する→④少しずつ遊具やイベントが充実→⑤さらに多くの人に遊んでもらう→・・というサイクルを回して、長期的な視点で、ソフト面、ハード面での課題を解決しながら当事者ユーザー発のインクルーシブ・プレイグラウンドを目指して発展させていく構想です。
インクルーシブな遊び場の答えは一様ではありません。地域によって、使う人によって異なるカタチになると思います。にっとぱーくも、これからどんなカタチになっていくかわかりませんが、変化を楽しみにして取り組んでいきたいと思います。